オフィスでの修理や交換作業の中で、電気工事士の資格が必要なものとしては電気スイッチの取り付け(増設)・修理・交換対応が挙げられます。

電気スイッチの取り付けや修理はコンセントの工事と同様、比較的簡単なものとみられがちですが、工事には危険が伴います。必ず、専門の電気工事業者に依頼するようにしてください。(感電のリスクが存在します)

今回の記事では、スイッチの電気工事全般について紹介します。

▶目次

1、スイッチとコンセントの高さについて

電気スイッチの取り付け(増設)・交換・修理について~電気工事
スイッチとコンセントを新設、増設する際に、理想的な高さについての目安について紹介します。

増設の場合には、既設の高さに合わせる

オフィスのスイッチやコンセントを増設する場合の基本は、同じフロアの既設のスイッチやコンセントの高さに合わせることです。
フロアの中で、さまざまな高さのコンセントやスイッチが混在していると、非常に見栄えが悪いからです。

しかし当然ですが、エアコン用のコンセントや大型の機械のための専用コンセントを設置する場合、低い位置の照明スイッチを設置する場合などは高さを合わせるよりも利便性を重視します。

コンセント・スイッチの高さの目安

スイッチやコンセントの高さの目安についてですが、2つの規格が存在します。
近年流行しているユニバーサルタイプと呼ばれる規格と、旧来タイプと呼ばれる規格です。ユニバーサルタイプの方が、目安の高さとしては少しずつ低いので、特に高齢者の方や体の不自由な方、背の低い方にとっては負担が少ない仕様となっています。

【ユニバーサルタイプ】

  • コンセント高 FL+400㎜ (プレート芯)
  • スイッチ高  FL+1000㎜ (プレート芯)

【旧来タイプ】

  • コンセント高 FL+250㎜ (プレート芯)
  • スイッチ高  FL+1200㎜(プレート芯)

どちらが優れているというわけではありませんので、用途や使いやすさ、見た目の良さなどの観点から検討されると良いでしょう。

ポイントは、スイッチを押したり、コンセントを使用したりする際に、できるだけ負担がかからないことです。

用途別、コンセント位置の例

スイッチの高さは、あくまで目安ですので、新しく設置する際には電気工事業者の方に依頼をすれば自由な高さに設定できます。

また、以下の機械の使用を想定される個所では、目安にとらわれずにコンセント位置を設定しましょう。

  • 家庭用エアコン・・・エアコンのすぐ近く
  • 掃除機・・・床上から30cm程度
  • 給湯室・・・ポットやケトルなどの接続に適した箇所

2、スイッチの修理・交換について

電気スイッチの取り付け(増設)・交換・修理について~電気工事
スイッチが故障してしまったり、見栄えが悪くなってしまったりしたときに行う、修理・交換について案内します。

修理と交換

スイッチが故障(スイッチを押しても照明が点かない、点いたり点かなかったりする、など)してしまったときや古くなり見栄えが悪くなってしまったときには、修理、もしくは交換にて対応してください。

繰り返しになりますが、修理や交換の作業は、資格を持った電気工事士に依頼しなければなりません。

修理と交換はどちらで対応しても良いのですが、値段にそれほど大きな差が生じないことが多いので、両方の場合の見積もりを取ってみることを推奨します。

交換の場合には、最新のデザイン性に優れたスイッチを選ぶこともできるので、オフィスをよりおしゃれできれいにできます。
デザイン性だけではなく、暗闇の中でも光ってコンセントの位置が確認できる「ホタルスイッチ」、消し忘れ防止に便利な「パイロットスイッチ」、スマホをリモコンとして使用できる「電源リモートスイッチ」など、利便性の高いスイッチも登場しています。

スイッチの交換作業手順

電気工事業者がスイッチの修理交換作業を行う手順は以下の通りです。

  1. 最初にブレーカーを落とす
  2. スイッチのプラスティックカバーを取り外し、故障した電気スイッチを壁から取り外す
  3. スイッチから電線を取り外す
  4. 交換する新品のスイッチを取り付ける
  5. ブレーカーを立ち上げる

修理の場合には、4の工程で故障個所を特定し、修理を行います。

ブレーカーを落とすので、作業中、同じ経路にある照明はすべて消えます。

3、まとめ

今回の記事では、電気工事の一つ、スイッチの取り付け(増設)・交換・修理について案内しました。

スイッチの工事はコンセント工事と同様に電気工事士の資格が必要なため、専門の業者に依頼しなければなりません。工事費用は業者によってまちまちですので、2、3社見積もりを簡単にとってみるのが良いと思います。

スイッチの故障の際には、修理もしくは交換で対応することになりますが、修理の方が高くついてしまう場合もあります。よりデザインが優れたスイッチに変更できる可能性があり、機能面でも優れたものが出てきていますので、どちらかといえば交換がおすすめです。

修理・交換作業中は、ブレーカーを落とすので、該当経路の照明が停電することに注意してください。