電気工事でスイッチを取り付ける際にも、コンセントの場合と同様ボックスに埋め込みます。
使用する目的も使用する部品もコンセントの場合と基本的には同じで、ケーブルと機器との安全な接続のために使用されます。
今回の記事では、電気工事のスイッチボックスについて解説をいたします。
▶目次
1、スイッチボックスの種類
「スイッチボックス」には用途や設置場所に応じて、さまざまな種類者もがあります。
浅型と深型
浅型、深型とは、スイッチボックスの奥行きの長さです。
どちらが優れているというわけではありませんが、後付けをする場合には一般的に深型のものが使用されます。壁を挟んで両側に部屋がある場合に、浅型のものを背合わせで使用される場合もあります。
単価は、深型のものの方が高くなります。
1個用、2個用、3個用
スイッチパネルの個数によって、1個用、2個用、3個用があります。
ボックス同士が隣同士に連結しているイメージです。
当然ですが、スイッチの個数に対応したものを選ばなければなりません。
材質
スイッチボックスの材質には、鉄製、アルミ製、ステンレス製、塩化ビニル製などがあります。
鉄製のものは強度が強い反面、サビに弱い、重いという特徴があります。強度が必要とされる場所でよく利用されます。
アルミ製やステンレス製のものは、軽量でサビに強いという特徴があります。食品や化学物質を扱う場所などで好んで利用されます。
樹脂製のものは、強度が強く、劣化や変色に強い、燃えにくいという特徴があります。
はさみ金具
スイッチボックスを取り付けずに、簡易にスイッチを接続する方法としてはさみ金具を使用する場合もあります。
応急処置的な対応ではありますが、手軽にスイッチを取り付けできます。
プレートを取り付けると外観からは違いは目立ちませんが、隙間風が入りやすくなったり、安定性が弱かったりするなどのデメリットがあります。
2、スイッチボックス部品・付属品
スイッチボックスの部品や付属品についても紹介します。
スイッチボックスセパレータ(間仕切り)
2個用、3個用のスイッチボックスには、セパレーターが付いています。
相互に電線が混線してしまわないためです。
スイッチボックスふた・プロテクトカバー
スイッチボックスを屋外で使用する際などに、スイッチを守るためにふたやプロテクトカバーを取り付けることがあります。あらかじめ、ふたやカバーがセットになっているスイッチボックスもあります。
ふたは開閉式になっていて、スイッチを押すときに開けて使用するようにできています。
ブランクカバー
スイッチボックスにスイッチを取り付けない場合に、スイッチボックスがむき出しだと見栄えが悪くなるので、上からブランクカバーを取り付けます。
スイッチを移設した際などにスイッチボックスだけ残ってしまうので、ブランクカバーが使用されます。
ノックアウト
スイッチボックスに配線をするための入線口のことをノックアウトといいます。
ノックアウトの経口にはいくつかサイズがありますので、使用するケーブルの本数や太さによって適切な経口サイズのものを選択する必要があります。
探知機
部品というよりは工具ですが、スイッチボックスの電気工事の際に重宝するのが、探知機です。
探知機を使用すれば、埋め込み式のスイッチボックスを壁の上から探し当てることができます。
3、まとめ
この記事では、電気工事に使用されるスイッチボックスについて紹介しました。
スイッチボックスとその付属品や部品にはさまざまな種類のものがあり、用途に応じて多くの選択肢があることがお分かりいただけたのではないかと思います。
どのスイッチボックスを選択するべきかについては、専門的な判断が必要とされますので電気工事業者の方の判断によるかと思いますが、スイッチボックスにもたくさんの種類があり、より便利に活用する方法があることを理解しておくことは重要なことかと思います。
電気工事の際の参考にしていただけたら幸いです。